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  7. Vol.12-小川里美 2

CiaOpera!

卓越した表現者との共演で、美しくドラマティックな舞台を描き出す。

−『ノルマ』の聴きどころ・見どころはどこでしょう?

音楽的には、ベッリーニの作品は全体がほぼ聴きどころです。とにかくメロディーがきれい。演奏する側にとっては技術的にとても大変なのですが、お客様からしたら、美しいメロディーがどんどん流れていくという印象だと思います。そんな、難しさを感じさせない音楽が作品の魅力だと思いますし、そんなふうに歌えたらいいなと思います。ぜひ聴いていただきたいです。あと、相手役の「ポッリオーネ」を演じる藤田卓也さんは、以前、今回と同じく粟國さんが演出した『仮面舞踏会』でもご一緒していて、とてもひたむきな情熱をお持ちだと思います。ポッリオーネという人間は、ふたりの女性を愛していて、「自分はこうと決めた!」というすごく英雄的な部分もありながら、最後にはノルマの人間性に触れて感動し、その決意が揺らぐんです。その心境の変化を、すごくドラマティックにつくってくれるんじゃないかと思うので、稽古場で会うのが楽しみです。共演者の存在が、役づくりを深めてくれることもありますし。こっちが何かすると相手がリアクションして、「あ、こうきたか!だったらこうかもしれない」とキャッチボールみたいに反応を返すのですが面白いです。

小川里美

2015年 藤原歌劇団公演「仮面舞踏会」アメーリア役(左) 真ん中は西村 悟 右は牧野正人

−ドラマティックな心境の変化や、役同士の関係性が見どころなのですね。共演者の方々とは、それぞれご一緒していますか?

藤田さんとの『仮面舞踏会』は、組は違ったのですが同じ作品ということでご一緒しましたし、「クロティルデ」役の但馬由香さんは、『メリー・ウィドウ』という、今回とはまったく違う楽しい雰囲気の作品を一緒にやらせてもらいました。そこで彼女の多才さを見ているので、今回クロティルデを歌われるというのもすごく楽しみですね。「オロヴェーゾ」役の田中大揮君は、まだ若いんですが素晴らしい声を持っていて、日立シビック・オペラの『マクベス』でご一緒したときも、ものすごく存在感があったんですよね。だから「田中君はこれからどういうものを歌っていくのかな。」と思っていたら、今回同じ組で一緒に歌えることになったので嬉しいです。

−指揮のフランチェスコ・ランツィッロッタ氏や、演出の粟国さんとはいかがですか?

粟国さんは、先ほどの『仮面舞踏会』でご一緒してから今回が二度目なんですけど、あのときもとても美しい舞台だったんです。それから、内面に、内面に掘り下げていく役づくりをされるので、今回の複雑な役どころを粟国さんとどういうふうにつくっていけるかがとても楽しみですね。ランツィッロッタ氏は初めてなのですが、1日と4日に出演するマリエッラ・デヴィーアさんが信頼を寄せるマエストロだと聞いているので、ご一緒するのが楽しみです。

−それは楽しみですね!マリエッラ・デヴィーアさんとの親交はありますか?

デヴィーアさんとは、イタリアでのプロダクションでご一緒したことがあるのですが、プッチーニのオペラ『トゥーランドット』で、彼女はそのときリュー役のデビューだったんですよね。彼女の声質を考えるとプッチーニの曲を歌うことはこれまであまりなかったのではないかとも思うのですが、それにしてもあれだけのキャリアがあって、あれだけ長く歌われてきた方がここへきて初役に挑戦するということが、私にとってはすごく意外に思えました。同時に、アーティストとして常に前を向いていて、勉強を続けてきた人なのだなぁと思い、尊敬しました。

−デヴィーアさんから影響を受けている部分はありますか?

そうですね、そのイタリアでのプロダクションの際に、ご自分の芸術にものすごく集中されているという印象を受けたんです。凛として、稽古場にいらっしゃるなぁ、と感じました。私も初対面だったので、あまりたくさんお話しはできなかったのですけどね。

−そうだったのですね。では、今回も同じプロダクションでご一緒するのが楽しみですね。デヴィーアさんが演じられる役柄と、なにか違いを出していこうと考えていますか?

そうですね、でも元々声質的にデヴィーアさんのレパートリーと私のレパートリーは少し離れているのかな、と思います。デヴィーアさんは軽い声質が求められる役が多く、私は逆にしっかりとした声の役が多いですね。

小川里美

2014年 藤原歌劇団公演「ラ・ボエーム」ムゼッタ役(右) 左は柿沼伸美

−なるほど。声音の違いで、それぞれの「ノルマ」が楽しめるのですね。小川さんならではの芯の通った「ノルマ」とベッリーニの美しい音楽、楽しみにしています。

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