1. トップ
  2. >
  3. 公演情報・チケット
  4. >
  5. CiaOpera!
  6. >
  7. Vol.12-小川里美 3

CiaOpera!

やるときはやる、遊ぶときは遊ぶ、で自己管理。料理上手なミス・ユニバース。

−小川さんは、どのように休日を過ごされているのですか?

たぶん、私はオンとオフがものすごくはっきりしているんです。今年はオペラのお仕事がとても多くて、稽古も色々な場所でやっているのですが、稽古期間に入ると稽古以外のことは考えたくなくなってしまうんです。いちばん考えたくなくなるのが、洋服。服を選ぶのがイヤで、稽古期間になるとTシャツ屋さんに行って白いTシャツを5枚ぐらい買ってくるんです。それで、毎日そのTシャツを着て、デニム履いて、冬だったらその上にセーター着て、コート着て、楽譜を持って稽古に行く。で、次の日は次の日のTシャツを着る、という、はたから見たら「服、変えてるのかな?」と思われるような感じなんです(笑)。ここ最近は、難しい役や大きな役が増えてきたこともあると思うんですが、特にそういうことが多くなってきました。また、お休みが多いときは、とにかく誰かが家に遊びに来るんです。先輩も来るし、後輩も来るし、歌の人もそうじゃない人も、「ごはん食べに行っていい?」って言って、みんな来ます。

小川里美

サプライズバースデーパーティー

−小川さんのお料理を食べにですか?

はい、料理もします。とにかくみんなで集まって、ごはんを食べ、飲み、ずーっと話すということが、私のオフではいちばん多いですね。

−たくさんの人と集まるのは、楽しいですよね。

そうですね。人の話を聞くのがすごく好き、というのはあるかもしれません。歌い手さん以外に他の楽器をやっている人の話もすごく楽しいし、ダンサーや、絵描きさんなど他のジャンルのアートをやっている人の話も楽しいし、まったく違うお仕事の方と話すのも面白い発見があって、自分の人生の充実につながっているかなと思います。

小川里美

公園でお酒を飲みながら話し込むことも

−ちなみに、得意料理はなんですか?

よくつくるのは麻婆豆腐です。エビチリも、「エビチリ研究」っていうのをやって(笑)。だいぶうまくつくれるようになりましたよ。このふたつはたぶん、美味しいです!あとは、タイカレーをつくれるようになりました。スパイスがひと通り家にあるんです。あと、最近豆板醤を自分でつくりました。豆板醤の「豆」って、そら豆のことなんですよ。だから、乾燥そら豆さえ手に入れば、意外と簡単につくれます。

小川里美

−そら豆が入っていたとは驚きです!それにしても、かなり本格的にお料理されるのですね。他に何かご趣味はありますか?

読書とか、自転車に乗る、とかですね。

−自転車ですか!移動でよく使われるのですか?

休みの日にちょっと買い物に行くとか、友達とどこか公園まで乗りに行くとか、そういうことはありますね。「ラレー」っていうイギリスのメーカーのクロスバイクですけど、結構乗りやすいですよ。

小川里美

−健康的な休日ですね!

私、小さい頃から運動がとにかく嫌いで、運動をあんまりしていなかったんです。大人になってから「体組成計」っていうのに乗ったら、普通の人より筋肉が少なくて(笑)。オペラって、インナーマッスルが大事とも言われますけど、結局立ち仕事なんですよね。1日6時間ほどある立ち稽古や本番、このまま続けていける体力があるんだろうかって不安になって、筋トレ始めました。ヨガやピラティスもやっていますし、「よく歩く」というのも、意外と意識しないと歩けていなかったりするので気をつけているし、とにかくできるだけ動くようにしようと思って。自転車もその一環で始めました。結局オペラ歌手の人生って、本番終わって家に帰ると夜の9時とか10時で、そこからご飯食べたりして、朝もスタートが遅いですし、太りやすいんだと思うんですよ(笑)。だから、健康に気をつけている先輩方も結構多いですよ。

−小川さんは、ミス・ユニバースとしての活動もされていましたが、美容や健康、声などはどのように保たれているのですか?

私は、同い年ぐらいのミス・ユニバースの方々に比べると体型としてはしっかりしている方だと思うんです。でも、今もモデルをしている方たちのライフスタイルと比べてみて何か違うかというと、実はそんなに変わらないんですよね。歌い手も水をよく飲みますし、ミス・ユニバースを目指している方たちも「1日2リットルは水を飲みましょう。」と言われているし、「3食バランスの良い食事をしましょう。」「野菜を食べましょう。」「夜は早めに寝ましょう。」と、美容にとって一般的によくいわれていることを、歌い手はやっているんじゃないかと思うんです。私は、歌い手にとっていちばん大事なのは「健康」で、自分の健康管理がどのぐらいできるかという部分も含めてプロの仕事だと思っているので、自己管理をしなければならないという点では、歌い手もミス・ユニバースも同じだと思います。

−プロの歌い手として意識を持つことで、自然と美と健康を保つことにつながるのですね。小さい頃から、歌い手を目指していたのですか?

音楽は、元々好きなほうだったと思います。6歳からピアノをやって、10歳から合唱団に入っていました。パートはアルトだったので、高い声を出したりはしませんでしたけど。声楽を始めたのが17歳で、そこから10年間ぐらいはメゾ・ソプラノとして歌ってました。面白いなと思ったのは、私はメゾ・ソプラノでも「ハイメゾ」といって、比較的高い音を歌う声種だったので、その頃からベッリーニとかドニゼッティとか、ロッシーニとかを歌っていたんですよね。

−今また、ソプラノとしてベッリーニの作品を歌っているのですね。比較的長い期間下のパートを歌ってこられたという経験は、オペラで重唱を歌う上でもハーモニーをつくる上で役立つのではないですか?

そうですね、みなさんももちろんそうされているんでしょうけど、他のパートの方が今何を歌っているか、というのを聞くようにはしていますね。

−やはり、意識されるのですね。『ノルマ』にも、美しい重唱がたくさんありますし、ぜひ多くの方に聴いていただきたいですね。お話、ありがとうございました。

新企画<聞いてみタイム>♪アーティストからアーティストへ質問リレー

−今回の質問リレー<聞いてみタイム♪>、郡愛子さんから小川さんへ質問レターが届いています。

今後、日本オペラで挑戦したい演目や役はありますか?

私は、池辺晋一郎先生の作品や三枝成彰先生の作品など、わりとモダンな日本オペラは歌ったことがあるのですが、『夕鶴』を歌ったことがないんです。『夕鶴』に、ものすごく憧れがあります。ただ、背が高いんです…

小川里美

−役のイメージとして、心配されているのですか?

うーん、単純に着物があるのか、とか…あるんでしょうけども(笑)。背が高くても大丈夫ですか、と逆に郡先生にお聞きしてみたいです(笑)。

−小川さんにとって、日本オペラというのはどんな存在ですか?

私は、日本オペラはもっと演奏されたらいいな、とすごく思っています。過去に上演されて以来、再演されていないもので、「あれ見てみたいな」という作品もいくつかありますし。

−郡さんも色々と計画されているかとは思いますが、逆に、「これが見てみたい!」というリクエストはありますか?

沢山ありますが、『夜叉ケ池』とか、『鹿鳴館』は観たいですね!あと、『忠臣蔵』をやってほしいです!あれは素晴らしいと思います。

−日本の歌を、イタリアで歌われたことはありますか?

イタリアで歌う際はもちろんプログラムにも入れて、「きれいな曲だね!どういう意味?」と興味を持っていただくことも多いですが、私はカンボジアでずっとチャリティーコンサートをやっているんです。カンボジアでは、オペラという文化そのものがまだあまり知られていないと思うのですが、プログラムには日本の歌曲も入れますし、『蝶々夫人』のようなオペラアリアも入れます。

−お客様の反応はどうですか?

カンボジアの方々は、クラシックのコンサートに行くということにあまり慣れておらず、よほど面白くないと帰ってしまうらしいんです。でも、王族の方々も含めてすごく興味を持っていただいていると思いますし、それから現地の小学校に歌いに行くこともあるのですが、歌うと、子どもたちがじーっと集中して聴いてくれているんです。それを見ると、何か届けられたのかな、と思いますね。

−小川さんの歌う西洋オペラも、日本の歌も、国内外に受け入れていただけているのですね。ありがとうございました。

小川里美
取材・まとめ 眞木茜

PROFILE:小川 里美 Satomi OGAWA

小川里美

2014年藤原歌劇団公演
「ラ・ボエーム」ムゼッタ役

東京音楽大学卒業、同大学大学院修了。新国立劇場オペラ研修所6期生修了。平成18年度文化庁新進芸術家海外留学制度研修員。第19回日本声楽コンクール及び第44回日伊声楽コンコルソ第3位。2009年トゥーランドット国際コンクール優勝により、ヴェローナのフィラルモニコ劇場に「トゥーランドット」タイトルロールでイタリア・デビューし、第57回プッチーニ音楽祭及びジェノヴァ歌劇場に同役で出演。
藤原歌劇団に2014年「ラ・ボエーム」のムゼッタで初登場、15年「仮面舞踏会」アメーリアを好演。その他国内では、東京芸術劇場、日生劇場、びわ湖ホール、東京春・音楽祭ほかで「イリス」「こうもり」「蝶々夫人」「フィデリオ」「ラインの黄金」「ワルキューレ」「コジ・ファン・トゥッテ」等に出演。
その他、NHK交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団等の共演や、セ・リーグ開幕戦及び日本シリーズでの国歌独唱、2016年YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL WORLD TOURへの出演、在トルコ日本国大使館及び在カンボジア日本国大使館の招聘により現地で演奏会に参加する等、国内外で幅広い活躍を見せている。
藤原歌劇団団員。埼玉県出身。

今後のスケジュール

ページ上部